視力がスポーツの結果を左右する

視力がスポーツの結果を左右する

状況を見極める視野の広さが勝利を導く

視野の広さ

スポーツでは、ボールやゴールといった目標をしっかり見据える他に、もう1つ大切なことがあります。

 

それは、つねにまわりの状況に注意を払い、的確に行動することです。

 

とくにポジションが入り乱れるサッカーやバスケツトボールなどでは、この「判断力」が欠かせません。

 

あらゆる方向から来る相手選手にボールを奪われないように、瞬時に空いているスペースを見つけ、パスを出す……

 

そこで敵と味方の位置関係を把握する「視野の使い方」が求められるわけです

 

そもそも視野とは

 

「視野」というのは簡単にいえば目に映る範囲のことであり、 人間の眼は片方で上下約130度、左右約170度の視野を持っています

 

通常は両目て物を見るわけですから、左右の視野が補い合って、横方向の現野は180度まで、広がります。ただし視野の周辺は「目に映っている」だけであって、物の色や形まで見分けることはできません。

 

これは目の構造によるものなので、とんなに視力が良くても視野のすべてがくっきり見える人はいません

 

物が正確に見える範囲はもっと狭く、視線を中心にした5度以内だといわれています

 

そのため、視線を中心に物がはっきり見える範囲は中心視野と呼ばれ、ぼんやりと目に映っている範囲は周辺視野と呼ばれて、2つを区別しています。

 

 

視野とスポーツの関係

 

人間の目はカメラのように画像全体にビントを合わせられるわけではなく、正確にピントが合うのは中心視野だけなので、目標に視線を合わせなければ、色や形までは区別できません。

 

それでも、横から飛んできたボールを咄嗟によけたり、顔のまわりの虫を追い払った経験は誰にでもあるてしょう。

 

このときボールや虫が周辺視野上で動いたので、私たちはそれを察知して行動したわけです。

 

つまり周辺視野は、物の色や形をごっきり訂議するのは苦手ですが、光や物の動きを感知するのは得意なのです。

 

これは、光を感じる網膜に錐体細胞粁体細胞という2種類の感覚細胞があることに関係しています。

 

錐体細胞は目の中心部(中心嵩)に多く、明るい場所で色や形を認知するのが得意な細胞です

 

中心視野で物を見るときには主にこの細胞が使われています。そのため部屋の明かりをだんだん暗くしていくと、物の形や色を見分けられなくなります。

 

同じようにナイターや体育館で競技を行う場合は、屋外で行うよりはっきり見る力は低下します

 

一方、周辺視野で使われるのは梓体細胞です これは動きや光をよく感じる細胞で目の中心部以外に多く分布しています。色や形の区別は苦手ですが、うす暗いところで物を見るときやサッと動いた人影などを捉えるときなどに活躍します。

 

 

つまり、人と視線を合わせたり、物をしっかり確認するときには「中心視野(錐体細胞が働く)が使われて人の気配をを感したり、全体のバランスをとるときには、「周辺視野(粁体細胞か動く)」が使われているということになります

 

動物の場合

鳩と虎

 

ちなみに、ハトは左右の目がそれぞれ顔の真横についているので、左右の目を合わせた視野が広く、ほとんど死角がありません。これはハトが弱い動物で、つねに外敵に追われるため、視野全体を広くして危険を察知しやすい構造になっているからです。

 

しかし、それだけ左右の目の視野の重なる範囲は狭くなりますから、1つの目標に両目の視線を集中させることが難しくなります。

 

目標と自分の間の距離は、目標に両目の視線(中心視野)を合わせることで正確に目測できます。

 

したがって、左右の≡かそれぞれ顔の横についているハトは、目標への正確な距離を認識する能力が低い可能性が大きいのです。

 

 

その点トラやタカやフクロウなど肉食動物の左右の目は顔の前方に向かって並んでいます。

 

そのため両目を合わせた硬野はハトの2分の1程度に低下しますが、そのかわり両目の視線を正確に目項べ同けることができます。

 

獲物を追う立場のトラや夕力には、目標に対する正確な距離判断が生きていくために必要な能力なのです。顔のどこに目がついているか、それを知るだけでその動物の強さが判定できるのです。

 

参考:MARKの部屋 動物の視野

 

人間の場合

人類の進化の過程

 

現代社会では、人間が外敵から襲われる危険はぐっと少なくなりました。

 

さらに、日常生活はだいたいの行動パターンが決まっているので、視線を向けなくても経験で物の色や形を判断して行動しています。

 

通常ヒトは物の形を認識するとき、頭の中で簡単な図形に置き換えています。

 

たとえば道を歩くとき、経護から三角い物は建物、丸い物は人の頭……というように、パターン化して覚えているわげです。

 

 

けれども、スポーツという特殊な状況の主ては、2つの視野は同じくらい大切になるのです。

 

よく「視野の広さ」という言葉が使われますが、ハトのように目が真横についていなければ、周辺視野を180度以二に広げることはできません。

 

スポーツの世界で使われる視野とは、1点を見なからとれだけ周囲に目を配れるかというのを意味します。

 

これを専門的には有効視野と呼んでいます.

 

とくにサッカーやバスケットボールなどでは敵も味方もつねに視野の中のいたるところを動いているので、有効視野がプレーに大きく影響します。

 

たとえばサッカーでフォワードの選手がゴールに切り込むとき、ボールとゴールキーパーの位置や動きを注視する一方で、それを阻止しようとする相手デイフエンダーの動きも認識しなければなりません。

 

そこで、周辺視野に映った相手選手の気配を逃さず\臨機応変に対応することが必要になってきます。

 

1986年のワールドカップ「伝説の5人抜き(準々決勝、対イングランド戦)」とで有名なマラドーナを例にあげれば、ボールとゴールを見ながら突進する彼は、阻止しようと向かってくる相手ディフエンダーー人ひとりに視線を合わせる余裕はなかったはずです。

 

 

マラドーナはまさに、視野の使い方の優れた選手の代表だったといえるでしょう。

 

スポーツに求められる「視野の広さ」とは、ただ目が見えている範囲ではなく、サッカーであれば「どこにスペースがあって、どこに走り込めばゴールを上げることができるか」など、つねに周囲の状況を把握する力を意味します。

 

 

ちなみ、中心視野に集中しすぎても、視野は狭くなってしまいます。つまリスポーツにおいては、中心視野と周辺視野の両方を上手に使い、状況に対してすばやく対応できる能力が求められるわけですね。



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動体視力トレーニング完全ガイド

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